<艦艇ビフォアーアフター>の第3弾です。元々は給油艦ですが、水上機を運用できるように改造した艦艇です。
ビフォアーは1924年に水上機母艦に改装された直後の姿で、天蓋があることが特徴です。天蓋上では水上機を運用しません。
こうした屋根付きの艦艇は珍しいです。また、視界確保のため、艦橋が天蓋上に新設されています。
アフターは1939年に天蓋と、天蓋上の艦橋が撤去された後の姿です。搭載機も変更されています。
元々が給油艦のため満載時には乾舷がひくくなります。元キットはその状態が再現されているので、両方とも船体を2mm底上げして特務艦艇らしくしています。
日華事変の時には水上機母艦として実戦でも活躍しました。給油艦としての機能も維持していたため、多用途艦として使われ、損傷状態ではありますが大戦を生き残っています。
大戦末期にはシンガポールで係留され燃料タンク的に使用されていたそうです。この時の資料があれば、アフターのそのまたアフター状態として面白いかもしれません。
余談ですが、終戦時のシンガポールのセレター軍港には重巡高雄、妙高なども航行不能状態で係留されていました。アフター艦艇の穴場スポットです。
しかし、いずれも損傷状態のため資料が少ないのが難点です。
模型水線長 19.7cm
ピットロード 1/700 水上機母艦 能登呂
PIT-ROAD 1/700 Seaplane Tender Notoro
今回紹介のどちらの状態も同じキットから作製できます。