艦艇模型の写真撮影時には海面を模したアクリル製プラスチックの板を使っていますが、この光沢度合により写真の印象が大きく変化します。
平滑な板を使用した場合は板が鏡面のようになり艦全体がはっきりと映り込みます。
悪くはないのですが光沢があり過ぎるとリアリティが損なわれウユニ塩湖での写真みたいになります。逆に梨地(マット)の板をつかうと、ほとんど映り込みがなく水の透明感を出せなくなります。
サイト開設初期は梨地の板を使っていましたが、極初期を除いて本サイトではこれらの中間を狙った半光沢の面を作って写真撮影をしています。
その作り方では光沢の板に半光沢のスプレーを重ね塗りし光沢を調整します。1回塗装では光沢が強く残りあまり変化がありません。
2~3回重ねた塗装で下の写真のように一部光沢が残った状態とできます。重ね塗りの回数を増やしすぎると、マットの板と変わらなくなります。
使用するスプレー
塗装にはMr. Hobbyの半光沢スプレーを使っています。このスプレーは臭気が少なく大面積を塗る時に周囲を気にしなくてよい利点があります。
ただし、吹き始めに飛沫が大きくなりやすいので、最初は塗装する面をはずして噴霧した後、塗装する面を狙う方が良いです。
使用するプラスチックの板
ホームセンターで購入できるアクリル板が良いです。管理人はアクリサンデーという大サイズの着色アクリル板を使っています。緑~半透明スモーク系の色を選んでいますが、青を使ってもOKです。
サイズが大きい板もあるので、戦艦、空母などにも対応できます。
100均の透明プラ板は使えないことはないのですが、トップコート塗装面の耐久性が低いため、模型を動かすとアクリル板よりも傷がつきやすいです。下の写真を参照ください。
100均の透明板はポリプロピレン製が多いです。ポリプロピレンはアクリルに比べてものを付着させにくい特徴があります。(専門的な言い方だと表面エネルギーがひくい)
そのため、接着が難しい材料ですが、これが塗膜強度にも反映しています。
そのため、着色アクリル板を購入することをおすすめします。
その他、注意点など
アクリル板を使っても、塗膜面はそれほど強固ではないので徐々に傷がついてきます。特に強力磁石で海面板と船体とを密着させた場合(艦艇模型の反り(そり)矯正の方法を使った場合)は顕著です。
この場合はキムワイプ(ご存知でしたら、理系の実験経験ある方)等のほこりが出ない紙をつかって強くこすると、プラスチック板を傷つけずに塗装膜のみはがせることがあります。再度、スプレー塗装をすると似たような光沢にできます。
しかし、完全に同じにするのは難しく、当サイトでも撮影時期により微妙に異なっています。それは大目にみてください。
ここで例として使用した模型は、フジミの戦艦陸奥です。精密感満載のいい模型です。直近ではフルハル型の模型の方が入手しやすいようです。
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