誰でも作れる1/700艦艇模型　模型を使った情景写真　潜航中の潜水艦

　情景写真への道１（停泊艦）とはいきなり真逆に振ってしまいました。本物は誰も見たことがないので、情景写真というのも変ですがどれだけ＜らしさ＞を出せるだと思います。本物がないので気が楽です。ここでも写真撮影時の工夫と、写真の加工についてご紹介します。情景写真への道１と同様、写真の加工は専用の加工ソフトは使わず、写真を開くと自動的に起動するフォトのみを駆使？しています。

写真撮影時の工夫
写真の加工
ギャラリー

写真撮影時の工夫

　潜水中の情景なので、必然的にフルハル模型になります。＜フルハル潜水艦の展示法＞で紹介の潜水艦撮影用専用の展示台を使って、潜水艦が潜航しているようなベース写真を撮影します。このとき、うまく船体の支持部分が見えないように撮影するのがポイントです。

　他には光源（普段は窓）と模型との間に色のついた透明のプラスチック板を置くと、透過光により模型に色が載せられます。青や緑透明の板を用いると海中らしく見えます。私は１００均のPP（ポリプロピレン）透明シート（青、緑）を使っています。面積も大きく超高コスパです。詳しくはこれは使える100均グッツをご覧くささい。

伊16（タミヤ、ピットロード）
艦艇模型　情景写真
Submarine I-16
Aoshima
Submarine Diorama — こんな感じで撮影しています。

レンズと模型のあいだに色セロファンを入れることも試しましたが、着色が濃すぎるのでボツでした。水上艦艇ではローアングル以外では中々リアルな写真になりませんでしたが、潜水艦の場合にはこういった制約もないので全周から好きに撮影できます。

伊19改造伊27（アオシマ）
艦艇模型　情景写真
Submarine I-27
Aoshima
Submarine Diorama — 少し手前側にロールさせて台に設置し、甲板が見えるようにしています。

　まずは自作の架台に載せてフツーに写真を撮ります。ロール方向に回転させると動きがでて潜水艦らしくなります。次にプラスチックの支持板が写らないようにズームで拡大しつつ、青などの透明版で調光して写真を撮影します。

　トリミングで支持部分を取り除いてもＯＫです。元写真の解像度は下がりますが、潜水艦の写真では＜明瞭度＞を下げてぼかすのが効果的なので影響少ないです。

　フルハル潜水艦の展示法でボツ案として紹介した＜船体下部に穴をあけ、3ｍｍ透明プラ棒を差し込む方法＞ですが、実は情景写真の場合には有効な事が解りました。

　3ｍｍのプラ棒だと光の当たり具合によっては光の反射でできる白線が細いため、スポット補正で消せる場合があるようです。そのため、船体全体の写真も撮れるのです。かと言って船体に穴開けが必須で、更に木材での裏打ちなど手間もかかるため悩ましい所です。

伊19改造伊47（アオシマ）
艦艇模型　情景写真
Submarine I-47
Aoshima
Submarine Diorama — バッチリ、透明プラ棒が写っていますが、加工により、、（3枚下の写真につづく）

写真の加工

　水上艦艇の写真と同様に特殊なソフトを使わずに写真をクリックすると起動するフォトのみで調整します。潜水艦特有の方法としては、色をマイナス側に振り過ぎないようにして、海中らしい青や緑の色を残すようにすること、明瞭度のマイナス側の調整幅を大きくする（ぼかしを強くする）点です。

　ぼかしが強くなることで、潜水艦の写真らしい？水中浮遊感のある面白い写真が取れます。マイナス100が調整の最大幅ですが一旦保存すると、そこから再度マイナス100に調整できるので加工-保存を繰り返せば実質的に無限に写真をぼかせます。

　フォトの基本操作画面については、情景写真への道１（停泊艦）にて解説しております。基本ソフトなので難しいことは皆無で、ワード、エクセルが使える方なら難なく対応できるはずです。

伊19改造伊27（アオシマ）
艦艇模型　情景写真
Submarine I-27
Aoshima
画像加工中

　直上の写真は3枚上の写真での船体支持棒（3ｍｍ透明プラ棒）と艦橋上の潜望鏡を＜スポット補正＞で消した上で、明瞭度を下げた例です。船体全体の写真にできます。

　もう１点潜水艦で使える方法としてフィルタの応用があります。＜編集と作成＞→＜編集＞を選択し、左上の選択肢の中央の＜フィルタ＞を選択すると、色々なフィルター効果を選択できます。その中でも管理人の好みはRougeで、これを選ぶと海中浮遊感が出せる気がします。フィルターの効果の強さは、画面右のバーで選択できます。これ以外にも使えそうなフィルターあるので試してみてはいかがでしょうか。でも何故Rouge（赤）というフィルター名なのかは謎です。