樅(もみ)型の3番艦で、2等駆逐艦という艦種に属しています。2等駆逐艦には樅型とこれに続く若竹型がありますが、若竹型以降に2等駆逐艦は建造されていません。しかし、替わりに同じような性格を持つ水雷艇は1930年代後半に建造されています。
建造同時期の1920年代に開発された一等駆逐艦の峯風型の縮小版というべき艦で、砲と2連装発射管を各1基減らしその分トン数も2/3にしたもので、外観もそっくりです。
ハセガワ製のこの模型は小型艦に似合った繊細なモールドが施されており、特にオーバースケール感がない主砲とその周りの出来は秀逸です。
建造直後からしばらくは艦橋上部の屋根はキャンバス地になっており、設計図では白系で塗装する指定がありますが、この模型では好みで船体と同じ灰色で塗装しました。
そのため、艦橋の屋根が金属化された大戦直前以降の姿になります。
その時期には1番艦の樅、2番艦榧(かや)ともすでに廃艦のため3番艦の楡としたものです。
このキットにはオマケ要素としてさらに小さい哨戒特務艇(漁船類似の形状を持つ哨戒艇)もついています。オマケでなければできないアイテムなのでナイスな選択です。
模型水線間長 12.0cm
マストを銅線に交換
ハセガワ 1/700 駆逐艦 楡(1941)
Hasegawa 1/700 Destroyer Nire
発売年:1995
同型艦の他社模型:無し