防空駆逐艦(乙型)秋月型の1番艦です。この模型は細かいディテールを売りにしているフジミの特シリーズの中では初の駆逐艦模型としてリリースされたものです。秋月の竣工時の姿を2隻セットで出しています。
秋月型は改良型を含めると12隻竣工し主に機動部隊の護衛に使われたのですが、マストや煙突の形状、電探(レーダー)の配置等の細かいバリエーションが多く、秋月の竣工時と同じ姿の同型艦は説明書の通り2番艦の照月のみです。
それでも防空巡洋艦時代の五十鈴の2隻組み模型とは異なり、実在した艦があるだけ良しです。
今回紹介の竣工時状態は防空駆逐艦にもかかわらず拍子抜けするほど対空機銃の数が少ないです。軽巡洋艦に匹敵する大型の船体に2連装機銃が2基のみです。レーダーも搭載していません。
その後の戦局の悪化に伴い、ハリネズミのように機銃数が増えていきます。
これ以前に出された特シリーズのディテールをそのまま駆逐艦で表現した模型であり、素組でも十分に精細な模型が楽しめます。特に艦橋の造形が素晴らしく1/700のスケールを感じさせません。
このレベルで他の秋月型の発売も望まれるのですが、2020年9月現在特シリーズからは秋月型は出ていません。フジミの着色、接着剤不要の艦NEXTシリーズだとレイテ沖海戦時の秋月が出ています。
模型水線間長 18.8cm
完全素組
フジミ模型 1/700 駆逐艦 秋月(1942)
Fujimi1/700 Destroyer Akiduki
発売年:2010
同型艦の他社模型(発売年):アオシマ(1995)、ピットロード(2006)
ピットロードの涼月もHPで紹介済みです。角形艦橋が特徴の模型です。