長良型軽巡洋艦の2番艦です。14cm単装の主砲7門(平射砲)を全て降ろし、12.5cm連装高角砲3基に換装した1944年以降の防空巡洋艦時代を模型化したものです。軽巡洋艦の中では本艦のみが防空巡洋艦に改装されました。
大正時代に建造された5500t型からの改装のため、最初から防空巡洋艦として設計、建造された米国アトランタ級と比べるとどうしても見劣りします。しかし、武運に恵まれ大戦の最末期まで戦場にありました。
これは防空巡洋艦となり対空能力が向上していた事も大きいようです。25mm機銃は近接防衛用で中型以上の爆撃機からの攻撃には射程が足りずに効果が少ないです。高角砲を持っているのはこうした攻撃への対処には大いに有効でした。
キットはフジミから出た最新のものです。近年のフジミ作品特有の高密度ディテールがバッチリです。防空巡洋艦改装後の五十鈴では機銃の配置に2つの説があるとの事でその双方を模型化できるように2隻セットとなっています。
敗戦後の資料の処分、散逸等により武装配置が不明な有名艦も多いです(戦艦武蔵での3連装機銃配置や、噴進砲の有無が有名)。
五十鈴では防空巡洋艦に改装後の明瞭な写真が残っているのですこし意外でした。このキットでは選択式ではなく2隻セットでどちらも作れるようにしたのには驚きました。
今回作製した模型では先行で発売されていたタミヤの五十鈴で採用されなかった方の配置を選択しました。
残りの丸々1隻分のパーツをどうしたものか考えましたが、五十鈴を2隻作るのも面白くないので、他の長良型を防空巡洋艦化した架空艦(木曽)にして完成させました。
模型水線間長 22.7cm
マストを金属線に交換
エッチングパーツ使用(電波探知機(レーダー))
フジミ 1/700 軽巡洋艦 五十鈴
Fujimi 1/700 Light Cruiser Isuzu
発売年:2012
同一艦の他社模型(発売年):タミヤ(1993)
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フジミ模型 1/700 特シリーズ No.58 日本海軍軽巡洋艦 五十鈴 1944年 プラモデル 特58