日露戦争時の艦艇模型を精力的に発売しているシールズモデルから発売されているインジェクションキットです。日露戦争時にも一定の活躍はしましたが、日清戦争時代の活躍が有名です。
2隻セットの橋立とは小口径の武装配置が異なりますが、うまく差別化されています。厳島、橋立は最も古い時代(本サイト初の1800年代)に竣工した軍艦のインジェクションキットだと思います。
船体長さは艦隊型駆逐艦よりも短く小型艦といえます。しかし、なんと32cm砲という船体に似合わない巨砲を1門搭載しています。(大戦中の重巡の主砲でも20cm砲)
仮想的国の清国の戦艦定遠・鎮遠の30.5cm砲より大口径の砲の搭載に固執したためです。模型を見てもかなり無理している感があります。
砲の旋回だけで船体のバランスが崩れる代物で、日清戦争での黄海海戦では数発の発射がやっとでした。32cm砲による戦果はなく、副砲の射撃が有効打となったそうです。
黎明期ならではの艦艇ですが大口径にこだわる点が、以降の設計事情を暗示しているようです。
模型水線間長17.3cm
完全素組
シールズモデル 1/700 防護巡洋艦 厳島
Seals Model 1/700 Protected cruiser
発売年:2005
同型艦の他社模型:無し
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1/700 日本海軍二等巡洋艦 橋立・厳島(2隻セット)
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