軽巡洋艦 木曽 （1930）/ Light Cruiser Kiso

軽巡洋艦　木曽
Light Cruiser Kiso
1/700
タミヤ
TAMIYA

　多摩型５番艦です。タミヤから1980年代に発売された古いキットではありますが、出来が良いです。

　時代設定が第二次大戦ではなく1930年代である点が新鮮でした。ハセガワの三日月と共に、最近すこしづつ増えてきた大戦前の模型のはしりだとおもいます。

　箱型艦橋に艦載機を搭載するという、ダメージコントロール的には考えられない構造をしています。竣工時には航空機発艦のために２番主砲上に航空機発艦台がありました。

　しかし運用成績が悪く発艦台は短期間で撤去されています。飛行機発艦台がなく格納庫だけ残しても意味がなさそうですが、この時代の印象的な写真が残っているのが模型化の理由だと思います。

　発売当時のキットでは、ニスで着色された木製展示台が付属しており、その分価格が高かったのを思い出しました。同時期に発売の駆逐艦島風も、金属製の艦底板が付属しその分高価でした。

　船体に戦前は未設置の消磁回路がモールドされているが唯一の欠点です。気にする方は削りとれば良いです。管理人はそのままです。

　多少時代設定とズレあっても既存パーツでバリエーションを増やすのは、艦艇模型の充実にはよいことだと思います。

　大戦初期には、多摩同様に北方行動用の冬季迷彩がされました。この時代の木曽の作製も計画中です。この場合は、木曽（煙突、船体）、名取または鬼怒（艦橋使用）のニコイチにすると作れるのではと踏んでいます。