鳳翔の改装後のキット(フジミ)です。帝国海軍最初の空母で、最初から空母として設計され完成した世界最初の艦艇としても有名です。模型からもいろいろな試行錯誤がみてとれます。
竣工(1922)直後は大型の島型艦橋と起倒式の可動煙突、前部に傾斜がついた飛行甲板が有名です。しかし運用に問題が多く1936年には平面型甲板、かつ煙突も海面に向けた固定に改装されています。
飛行甲板下層の格納庫が前半部では船体中心線部にしかないです。空いたスペースにはボートや14cm単装砲を搭載しています。
この設計だと搭載機数が減ります。また、対空専用の12.7cm高角砲がないものこの時期としては遅れています。
模型では側面スペースの構造を作りこむ仕様ですが。この部分は飛行甲板と艦載艇のため完成時にはほぼ見えなくなります。軽巡洋艦と同サイズですが、完成には軽巡3隻分ぐらいの時間がかかりました。
実用面では、護衛空母よりは優速の25ノットをだせるので艦隊直衛も可能だと思います。建造も飛龍、蒼龍のような中型空母に比べると低コストなので格納庫拡張、高射砲搭載した上で量産されなかなったのは残念です。
余談ですが、資料紹介2に掲載の戦時中の雑誌<海と空>には、読者の兵器アイディアコーナーがあり、その中に軽巡ぐらいの大きさの戦闘機専用の空母が出ていました。
皆さん考えることは同じのようです。
模型水線長25.2cm
完全素組
フジミ模型 1/700 航空母艦 鳳翔
Fujimi 1/700 Aircraft Carrier Hosho
発売年:2016
同型艦の他社模型(発売年): 無し。竣工時の模型もフジミから出ていますが、全く姿が違います。