輸送船 佐倉丸（1942） / Cargo Ship SaKura maru

　日本郵船が保有していた郵船Ｓ型貨物船の中の１隻です。佐倉丸か笹子丸かで選択するフジミのキットです。

　速力のある優秀貨物船のため、陸軍の基幹防空船として運用されました。そのため、艦橋回りに陸軍の高射砲を多数搭載しているのがポイントです。

　細かいディテールは無いです。凝りたい人はお好きにどうぞのスタンスのようです。管理人はとくにディテールアップはしていません。

　問題は塗装指定です。同型艦佐渡丸と同じですが、箱絵の塗装にならい緑系の色で塗装するのは避けましょう。理由は佐倉丸含め全艦が緑塗装が運用される時期より前に戦没したためです。

　管理人はこの事実を知る前に作製してしまいました。塗装の修正は手間なのであきらめました。未作製の笹子丸、崎戸丸を作る際に反映させます。

　輸送船はとにかく資料が少ないです。その中で作製のお供（資料紹介）の戦時輸送船１、２は貴重です。しかし、郵船S型輸送船の正確な塗装については正確にはわかっていません。

　資料がないと迷彩をどうしていいか困ることが多いです。ちなみに佐倉丸キットの箱絵に書かれた笹子丸のコントラストが強い白黒迷彩は、有名な画家である上田穀八郎氏が考案のフィクションだそうです。

　しかし、これだけ大胆な迷彩にも関わらず、実在しそうなリアリティーがあるのは、さすがプロだと思いました。