睦月型の10番艦でヤマシタホビーから22年8月に発売された最新キットです、先行して発売された文月と同様に後部の魚雷発射管を撤去し、高速輸送艦的な状態を表現したものです。
しかし、文月の箱替えではなく2番煙突を細く改造し、艦尾の装備類も大きく変更した状態になっています。このバリエーション化はさすがヤマシタホビーさんといった所です。
三日月といえば戦前の状態を再現したハセガワの傑作キットがあります。しかし、発売時期が40年も違うので、ディタールのレベル差は大きいです。
しかし、駆逐艦の時代違いの艦艇模型が、別メーカーから発売されるというのは良い時代になったものです。(喜びのあまり、オヤジが入りました。)
この状態は米軍がB25で攻撃した際の鮮明な写真が残っています。作製のお供(資料紹介)2 帝国海軍 真実の艦艇史2を参照ください。
写真では2番煙突に白帯が3本かかれていますが、この模型では再現できていません。
攻撃から撃沈までの様子が何枚も撮影されており、1944年3月当時で大きく戦況が傾いていたことがわかります。主砲を撤去して25mm機銃が増設されてはいますが、B25には焼け石に水だったのかもしれません。
三日月に関するWikiの記載中には、第2煙突(すなわち機関)が改造されたことは書かれていません。しかし写真資料は非常に説得力があります。
大戦中の状態が不明な艦艇は多いです。米軍の記録を元にした正確な模型が発売されていくと、ますます1/700艦艇模型が発展すると思います。
模型水線長 14.3cm
完全素組
ヤマシタホビー 1/700 駆逐艦 睦月 NV11
YAMASHITA HOBBY 1/700 Destroyer Mutsuki
発売年:2022
同型艦の他社模型(発売年):この時代の三日月の模型は他社からはでていないです。