私的には使っていない100均グッツ
100均でも売っているが、100均品で無い方が良いものも当然あります。以下に紹介します。
ニッパー
100均で売っているのは刃が肉厚で高精度の切断はできません。最近の模型は細かい部品が多いので断然模型専用品が良いです。模型専門店や模型を置いている量販店で実物を見て、なるべく刃が薄くかみ合わせの精度が高いものを購入してはいかがでしょうか。私はタミヤのゲート部分切断の専用品を使っていますが2~3000円でよいものが買えます。


高級専用ニッパーをつかうと<パチッ>ではなく、<スルッ>という感覚で切断できます。その結果、下のような細い部品が複数のゲートでつながっている部分も破損することなく切れます。パチッのニッパーだとこういうパーツは壊れることが良くありますよね。それが防げます。

ただし、精密ニッパーでランナーの幹の部分をバシバシ切るのはやめた方が良いです。高精度な分耐久性は劣ります。そのような場合には逆に100均品を使うのはアリです。
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タミヤ クラフトツールシリーズ No.123 先細薄刃ニッパー (ゲートカット用) 74123
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タミヤ 先細薄刃ニッパー(ゲートカット用)(74123)工具
カッター
細かい部品でニッパーでの切断後の整形に刃先が30°の鋭角なものを多用しています。これはまだ100均では売っていません。また、カッターのケースも金属製含めて各種でていますが、専門メーカーのオルファのものが、適度な厚みと重量感があり手に馴染み使いやすいです。これも模型作製の精度に関わるので良いものを使った方がよいと思います。
タミヤブランドでも同様なものがありますが、製造元はオルファなのでブランド代の分オルファ製が安価な場合が多いです。


セリアに売っているのを見つけました。しかし、ケース部分の金属の薄さに加えて、カッターの刃先が固定されていないため、刃先が使用時に上下に動きます。そのため細かい作業に向きません。100円の割には頑張っている感はありますが、オルファ等の専用品の方が断然使いやすいです。
刃を流用するにしても替え刃をホームセンターで購入した方が高コスパです。10本400円ぐらいで購入できます。
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オルファ 細工カッター 141BS シルバー
筆類
複数本セットのものが100円で売っており安さで思わず買いたくなりますが、模型店で販売している専用の筆の方が毛先がまとまりやすく、適当な弾力があるため細かい部品に対してもストレスなく使えます。
余談ですが最近テレビで豊橋筆というプロの書道家御用達の高級筆のことを知りました。毛の長さや材質の組み合わせなどの工夫がされており、やはり専用筆が良い理由を再確認しました。下記のリンクは豊橋筆かどうかわかりませんが、明らかに使いやすいです。
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極細面相筆 Woody fit ( ウッディフィット ) 玉毛 10/0 umWF311/ 文盛堂 プラモデル塗装用 【 フィギュアの目 】【 服のしわ塗装 】【 手描きマーキング 】などに適してます
充填型のパテ
100均品は家具などの補修用だと思いますが、べた付きがあるのと、充填物の粒子が大きいのでやはり模型用のパテがお勧めです。模型用ではなくても、ホームセンターで売っているパテでも上手く選ぶとOKです。ホームセンターで売っている方が量当たりのコスパは高いですが、色々ある中からうまく選ぶ必要あります。

1/700艦艇模型用では使用する量が少ないこともあり、実績あるタミヤの硬化型エポキシパテを使っています。高密度型と速硬化型がありますが、精密模型なので高密度型を愛用しています。
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タミヤ メイクアップ材 エポキシ造形パテ 高密度タイプ 100g 87145
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タミヤ エポキシ造形パテ(高密度タイプ) 87052 25g│パテ・補修剤 エポキシパテ
模型用ノコギリ
これもニッパーと同じく、100均品は刃が厚く本体も大きいので精度良い切断はきびしいです。船体を改造する場合などに使いますが、やはり模型用の高精度ノコギリが良いです。厚みを測定してみると模型用は約0.35mm、100均のカッター型は約0.70mmと約2倍の差がありました。この差は大です。
私はタミヤ(OEMオルファ)の精密ノコギリを使っています。オルファの精密ノコギリも、基本同じものなので安価な方でよいと思います。


上が新モデル、下は旧モデルです。新モデルの方が刃の締め付けがしっかりしており、使い勝手がおいです。旧モデルお使いのかたは更新しても良いと思います。管理人は2021年の冬ボーナスで新モデルを買いました。(数百円ですが)
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タミヤ クラフトツールシリーズ No.111 カッターのこ II 74111
色鉛筆
空母の飛行甲板塗装用に白の色鉛筆を使う場合があります。これ以外にも艦艇模型の仕上げのウエザリングで色鉛筆が使えますが、やはり画材メーカーのものが良いです。100均では多色入りの色鉛筆ありますが芯の材質のためか色の乗りが悪い感じがします。私はホルベイン社の色鉛筆を使っています。
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ホルベイン 色鉛筆 タン ※OP192
彫刻刀(平刃)
平刃は不要なモールドを削る際に使用頻度が高いですが、艦艇模型では細かいモールドが多いので幅が狭いものの方が良いです。100均の彫刻刀セットの中でも平刃が入ってはいますが、艦艇模型で使用頻度が高い狭い幅のものまでは入っていないので専用品を購入した方が良いです。
私が使っているのは幅が3.5mmでちょうど良い感じですが、もう少し幅が狭くても良いかもしれません。


私が使っているのはWAVEの平刃彫刻刀ですが、刃が頑丈で加工がしやすく、お値段もお手頃でgoodです。持ち運び時に刃をカバーできる構造となっているのも高ポイントです。
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ウェーブ HG 細幅彫刻刀 平刀 刃幅3.5mm HT-416
缶スプレー
プラスチックにも使える、缶スプレーが100均一(ダイソー)にも売っています。基本色だけではありますが、艦艇模型にも使えそうな灰色、銀色があるので試してみました。内容量は100mlです。これは模型店用の小型(背の低い)のスプレーと同じなので使えるとかなり高コスパです。

結論、色的にはまあまあだが、スプレーの飛沫の粒子が模型用に比べて大きい。1/700艦艇模型のような精密模型への使用は避けた方が良いです。
同じような吐出操作を行うと、模型専用はきめ細かい塗装面ができるのに対し、100均品は飛沫が大きいです。下の写真での模型用はタミヤのシルバーリーフですが、こちらでは薄塗りでも均一面ができるのに対し、100均スプレーでは不均一になります。これを避けるため何度も往復して塗装すると、厚塗りになり折角もモールドが埋ってしまいました。灰色でも同じです。

模型用の塗料メーカーは精度の高い同じタイプの缶を購入し、これに色を調合して充填、販売しているのでしょう。一方100均一は安価な缶を使っているのだと思います。背景の建物や、堤防など、精度が求められず厚塗りしても気にならない所に100均品をうまく使うのはアリだと思います。
性能がよいものは良い部材を使っているので高価という、普通のことが確認できた次第です。艦艇色のスプレーについては、艦スプレー色見本by実模型で紹介しておりますので、そちらもご覧ください。
これはスプレー本体のノズルの差のようです。私が通常使うスプレーはタミヤかクレオスですが、よく見るとスプレー缶自体は同じメーカーのもののようです。スプレーを発射するボタンの上部にV型の同じ記号がかかれています。
まとめ
見直してみると、大まかには模型本体の精度、塗装に関わる部分は模型専用品、そうでないものは100均品という使い分けになっていました。100均品でも使えるものはたくさんあるので、要は優先順位とメリハリですね。
以上が、1/700艦艇模型作製時の高精度、高コスパ両立の参考になれば幸いです。本サイトの作製レベルで高精度と自称するのも??ですが大目にみてください。