フジミの雲龍型空母3番艦の葛城はキット発売と同時に購入してすぐ作製しました。成形色のデッキタンを利用したため、一見複雑な迷彩ながら使用した色は2色(緑、ジャーマングレー)だけのお手軽作製です。
しかし、その後塗装スキルがすこしづつ向上?したに伴い出来が悪く感じるようになりました。
そこで、今回は白線塗装の修整法について紹介します。
最近(2024年6月)、同型艦の2番艦天城を完成させました。天城のレベルに合わせ2隻並べても違和感ないようするのが目的です。
ビフォアーはこんな感じです。手前が今回修正する葛城、奥が目標?の天城です。
過去作の葛城のよろしくない点は、点線部分の間隔が6mmテープを使ったため広すぎる点、艦尾の白縞模様部分をマスキング塗装しなかったため、ヨレヨレになっている点です。
当時は、白線はマスキングはしつつも色鉛筆の白で塗装していました。当然ムラがでますが、大戦末期の空母らしくて良いという都合の良い論法です。
修正が可能な前提として、船体のベースの色は油性の塗料(通称ラッカー系)、消したい色がラッカーを侵さずに剥がせるエナメル、水系アクリル、色鉛筆などで塗装していることがあります。
今回はこの修正工程のご紹介です。
手順は、白線を消し、甲板上の突起物を取り、マスキングによる白線の再設置です。フツーの方法です。
白線の消去
油性(ラッカー系)スプレー塗装上にエナメル塗料や白色鉛筆で線を引いた場合は、下地を傷めずにエナメル専用の希釈液でふき取れます。綿棒の使用がおすすめです。
飛行甲板の中央の線は修正の必要がないので完全には消さずに一部残しています。下地が堅牢なラッカー系ではありますが、希釈液は下地を溶かすリスクはあるので使用は最小限にします。
白が若干残った感じになりましたが、これも大戦末期のヨレヨレ感(いつもの言い訳ですが)として妥協しております。
葛城の場合には甲板上に探照灯2か所と22号電探がありますが、接着部が小さいためどちらもニッパーで取り除くことができます。仮に壊しても汎用性の高い部品のため、流用できます。
マスキング、白線塗装
この状態で飛行甲板にマスキングをします。甲板上に設置物が無くても、マストや艦橋構造物をよけながらマスキングテープを設置するので神経を使います。
やはり、さくさく塗装術(迷彩空母)で紹介の通り、飛行甲板接着前に塗装するのが正解です。
色はフラットホワイトではなく、明灰色ぐらいの明るい灰色にします。
模型用マスキングテープには黄色の柔軟なタイプと、やや硬い白のビニールテープタイプが売られています。ここでは柔軟な黄色(幅3mm)を使用します。
点線部にはテープが重なる部分が多数できます。柔軟なタイプでも僅かな隙間から色のモレがでてしまいます。白のビニールタイプでは色の漏れが大きく、後からの修整に手間がかかります。
塗料のモレを少なくするには塗料の希釈を抑えめにし、粘性が高い状態でドライブラシ的に上からペタペタ筆を押し付け、あまり筆を動かさないようにするとよいです。
これでも多少は色のもれがでてしまいます(黄色の円内)。修正ですが点線の同志の間隔(ピッチ)が狭いので修正が難しいです。爪楊枝や細筆の先などを使いはみ出した部分のみ除くのがベストです。
甲板色と同じラッカー系の塗装で上から塗りなおすと、白が溶ける恐れがあります。ふき取るのが完全ではない場合は、白が完全に乾いたあとに甲板色で塗りなおします。これも難易度が高いです。
艦尾のストライプも塗り方は同じですが、甲板部分の白線の工程とは分割し2段階にします。マスキングがやりにくいためです。
このような工程を経て修正が終わり、後から作製の天城と並べても違和感がなくなりました。
あとは、1番艦の雲龍で3隻がそろいます!!
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