特殊攻撃機晴嵐を3機搭載可能な、第2次大戦当時最大の潜水艦です。巡潜甲型、乙型で潜水艦から発艦できる水偵を運用してきた到達点の姿です。
従来の潜水艦から発艦できる零式小型水偵は低性能だったのに対し、晴嵐は水上爆撃機とも称される瑞雲と同等以上の性能を誇りました。
これが搭載された潜水空母という秘密兵器感が満載ですが実戦投入直前に終戦となり、この模型のようなシーンは実戦では訪れませんでした。
ここで紹介の模型はピットロード製のフルハル/ウオーターライン選択式です。部品数は少ないですが墨入れを行うことでメリハリあるモールドが浮かびあがってきて、素組にも関わらず接写に耐える仕上がりになります。
艦橋の構造物が(手が掛かるであろう)曲線主体で作られており、同時期に量産された海防艦等との汎用兵器との差を感じさせます。1号機の発艦準備が完了し、2号機を格納塔から引き出しつつある状態を模型化しました。
晴嵐は特殊な翼のたたみ方をするのでそれを再現しています。ウオーターラインシリーズ小型艦艇用共通パーツに晴嵐が1機付属していますが、この伊400型と伊13型以外には出番のないパーツです。
勿体ないので、やや無理やりですが2機使用しました。
模型水線間長 17.0cm
武装交換(25mm機関銃、14cm砲)
航空機晴嵐はウオーターラインの共通パーツより流用
ピットロード 1/700 潜水艦 伊400
PIT-ROAD 1/700 Submarine I-400
発売年:1999
同型艦の他社模型(発売年):アオシマ(2006)、童友社(2010)
有名な艦なので潜水艦では珍しく3社競合です。
アオシマ製はウオーターラインモデルと、フルハル専用の1/700艦艇というシリーズの2種が発売されています。
童友社のキットはフルハル選択式です。艦サイドの水抜き孔の形状がやや大きく、今回紹介のピットロード製の方が解像度が高いです。一方、価格が安いメリットがあります。