1/700の艦載機以外の航空機を入手するために、ピットロードの航空機セット“本土防空戦”を購入したところ、オマケ的に特三式内火艇カチ車(水陸両用戦車)がついていました。これを使いたくて作ったのが今回の模型です。
特三式内火艇は、前タイプの特二式内火艇カミ車とは異なり水深100mの耐圧性能を持ち、潜水艦から短時間で発進できる設計でした。このようなシーンは実際にはありませんでしたが、その訓練を1944年に行っていたのではとの設定です。
カチ車搭載用の潜水艦には航空兵装を持たないため艦橋前後両方に搭載スペースがある巡潜丙型のうち、特四式内火艇カツ車の搭載経験がある伊53を選定しました。
伊53は1944年2月に竣工し、同年11月に回天を搭載する改装を受けたので時代設定は1944/2~10月としています。
ベースにはタミヤの伊58を用いました。伊58は元々航空兵装を持つ巡潜乙型の系列ですが、船体サイズがほぼ同じで、大戦末期には航空兵装が撤去され巡潜丙型に近い艦橋構造になっています。
ベースキットにある回天を取り付けるための孔はパテで塞いでいます。
船体が左右分割式組み立てのため、艦側面もモールドが超繊細でリアリティがあり接写にも耐えます。特三式内火艇カチ車も全長1.5cmと小ぶりながら上面のハッチなども精密に表現されており、部品も4点と組み易いです。
模型水線間長 15.4cm
この模型の状態は架空艦との境界になります。しかし、このようなシーンは伊53、特3式内火艇の配備状況から絶対になかったとは言い切れないので、架空艦扱いにはしませんでした。
特4式内火艇では伊41が搭載のテストを行っている有名な写真があります。特3式内火艇も用途から考えると似たようなテストを行っていた可能性がないとは限らないです。(やや苦しいですが)。
実際に特3式内火艇では2等輸送艦での運用テスト中と思われる写真が残っています。
船体、Hull
タミヤ 1/700 潜水艦 伊58改造 伊53(1944)
TAMIYA 1/700 Submarine I-58 remodeling into I-53
特三式内火艇、Amphibious Tank Type3 (KA-CHI)
ピットロード 1/700 本土防空戦
PIT-ROAD 1/700 Battle of Japan
発売年:2000
同型艦の他社模型(発売年):ピットロード(2009)伊56&58
ピットロード版はフルハルモデルです。これも甲乙つけがたい良い出来で、ウオーターラインにしたいのか、フルハルにしたいのかで選択するのが吉です。
現在開発中の新表現法です。近日公開予定です。
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タミヤ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.435 日本海軍 潜水艦 伊-58後期型 プラモデル 31435
ピットロード 1/700 本土防空戦
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