重巡洋艦 利根 （1945）/ Heavy Cruiser Tone

　利根型重巡洋艦の１番艦です。艦の後半部を水上偵察機の運用スペースとし、艦橋前に主砲を集中させた配置を持ちます。

　主砲と偵察機スペースの配置の関係は大淀とも似ていますが、艦首の主砲塔数は大淀が２基なのに対し、利根型は４基と他に例を見ない数です。

　従って、利根型は集中配置の度合いが高く前方向から見た迫力が違います。全砲門を左舷に向けた姿を前方から撮影した有名なニュース映像写真があります。

　利根は大戦末期まで生き残りました。この時期は偵察機の運用ができなくなっていたため、艦尾甲板は偵察機の運搬軌条が取り外され、対空機銃の設置場所と化しています。艦隊の目として活躍した時期と比べると大戦末期の厳しさを感じます。

　1945年には偵察機も搭載していなかった筈ですが搭載機がまったく無い利根型はあんまりなので飛行作業台上に少数搭載しました。

　模型はフジミの最新作でモールドの密度が素晴らしいです。特に艦橋から飛行作業台までのパーツを一つ一つ組み立てていくにつれて解像度が高まってくる楽しさを味わえます。