輸送任務のために建造された潜水艦です。他の伊号潜水艦とは異なり、全長が短く船体の幅があり搭載貨物量を多くできるようになっています。
また、1番艦の本艦以外の同型艦は魚雷兵装を積んでおらず、輸送に特化した潜水艦です。
この写真は竣工時の状態ですが、同型艦の伊370が回天(潜水型特攻兵器)を搭載した状態で模型化されています。伊361も回天を搭載する改造を受け、その状態で戦没しています。
1980年発売の古い模型ですが船体横の水抜き孔のモールドもしっかりした良い出来の模型です。
ただし、今回紹介の竣工時の伊361にするには、回天搭載用に設置された船体左右の張り出し部分を削る必要があります。
潜水艦のウオーターライン模型は部品数も少なく、あっさりした(寂しい)ものになってしまいます。
最近の潜水艦模型は船体全体が表現されたフルハル模型が多く、私が作った潜水艦模型もフルハルが多いです。これらをどのような写真を撮って紹介するのが良いか思案中です。
と思案の結果、ゲル媒体を使った方法を思いつきました。フルハル模型である伊361には適応できていませんが、何とかこの艦でも使ってみたい方法です。
模型水線間長 10.3cm
潜望鏡を金属線に交換
ハセガワ 1/700 潜水艦 伊361(1944)433
Hasegawa 1/700 Submarine I-361
発売年:1980
同型艦の他社模型:無し
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ハセガワ 1/700 ウォーターラインシリーズ 日本海軍 潜水艦 伊-361/伊-171 プラモデル 433
コメント
[…] 伊361とは異なり、船体中央部分に張り出し部分を設け、回天を搭載した時期の模型です。複数の同型艦で回天を搭載し出撃する際の写真が残っています。回天搭乗員が回天の上に立ち帽子を振っている姿には胸を打たれます。この頃は輸送がひっ迫しているので、輸送効率が悪い潜水艦すら輸送用にする必要がでていました。その結果、本クラスである伊361級以外にも、伊361級をガソリン輸送に特化改造した伊373.、伊400級の次に大きな潜水艦伊351や、挙句の果てには他国に全く例がない陸軍が運用した潜水艇”まるゆ”などまで作られています。この模型の回天が所せましと並べられた姿からは貴重且つ、魚雷兵装すら無い輸送用潜水艦を特攻用に転用せざるを得ない状況が伝わってきます。 模型は1972年発売とは思えない程良い出来で、マストを真鍮線に交換したのと、艦橋後ろの逆探を小さく削ったのみです。船体をジャーマングレー(黒に近い濃いグレー)で塗装したので、より明るいグレーの墨入れでウエザリングしています。 […]