球磨型軽巡洋艦の3番艦で今回紹介のはフジミ製です。通常の軽巡洋艦から、魚雷を片舷20射線持つ重雷装艦、高速輸送艦を経て、最終的に回天(潜水型特攻兵器)搭載艦となりこの姿で終戦まで生き残りました。
この時代の北上は防空巡洋艦の五十鈴と並び5500t型軽巡の最終進化形的な形状が魅力です。いずれも大正時代に建造された艦には見えず最新鋭艦のようです。ただしこの時期には後部タービンが取り外され最大速が36ノットから23ノットに低下したとあり、正確には巡洋艦としてのカテゴリからは外れるようです。
昔はピットロードのレジンキットしかありませんでしたが、この艦を作りたかったので同キットを購入ずみでした。しかし船体にレジン特有の歪みがあり躊躇している内にこのキットが出たので、こちらを作りました。
その後アオシマからもキットが出ており、艦艇模型の充実ぶりを実感しております。まさか同型艦が無い特殊な艦艇が大手模型メーカーからバッティングするとは思いませんでした。
この模型では特に船体後半にハリネズミのように設置された対空火器類や、回天の運搬軌条の精密さが目をみはります。
最末期には対空機関砲の一部は撤去され、代わり大発(輸送用の舟艇)が搭載されたようです。その状態も選択式で作製できます。
模型水線間長 23.0cm
完全素組
フジミ模型 1/700 軽巡洋艦 北上(回天搭載艦)特85
FUJIMI MOKEI 1/700 Light Cruiser Kitakami(Kaiten Tender)
発売年:2014
同一艦の他社模型(発売年):アオシマ(2017)
この形態では同型艦が無いですが、最新のキットが2社から選べる贅沢な状況です。